QiskitのOpenPulseでパルス制御【ラビ振動】
QiskitのOpenPulseでパルス制御【共鳴周波数の測定】
はじめに
2020年7月に開催されたQiskit Global Summer Schoolに参加してきました。その中のセクションでパルス制御のセッションがあり、そこでQiskitのOpenPulseを知ったので、今回はOpenPulseで遊んでみたいと思います。
- はじめに
- 参考文献
- 2準位系の量子状態の操作
- 共鳴周波数を測定してみる
- まとめ
IBM Quantum Challenge 2020 (4th anniversary) 振り返りEx04編
私が参加した、 IBM Quantum Challengeの課題について今回は振り返って行きたいと思います。今回はEx04についてです。
Ex01~Ex03に関しては↓で書きました。
- 問題に入る前に
- Exercise 4: Circuit Decomposition
- 解答のアプローチ
- ユニタリ行列の対称性に着目した解析的な解法
- 準備
- transpile
- ユニタリ行列を観察
- 対角化
- で回路作成
- 対角行列を見る
- コスト45を目指して
- 変分量子回路を用いた回転ゲートパラメタ調整による解法
- 最初の回路を作成
- 回路最適化
- 回路のコスト削減
- 更に詰める(仮)
- おわりに
問題に入る前に
この↓のツイートは開催終了後にアップされたものですが、めちゃくちゃ驚きました。
Let me tell you why it’s so rewarding to work with such an awesome community:
— Elisa Bäumer (@ElisaBaumer) 2020年5月8日
When we designed the challenge, we thought 46 was the absolute best. Then someone came and destroyed that with 45!💥#IBMQuantumChallenge
IBMの中の人が想定していた回路の最小コスト45を上回るコスト45の解答が参加者から出てきました。(コストについては後で説明します。もちろん小さい値ほど良い結果です。)
ただでさえ難かった(少なくとも私にとっては)最終問題を予想を上回る解答を4日間の短い時間で導きだしたことに感動しました。コンテストならでは(?)の体験ができました。
IBM Quantum Challenge 2020 (4th anniversary) 振り返りEx01~Ex03編
私が参加した、 IBM Quantum Challengeの課題について今回は振り返って行きたいと思います。
- まずはIBM Quantum Challengeの概要
- 課題のノートブックを準備
- ①課題ノートブックの入手
- ②必要なパッケージのインストール
- Ex01 Introduction to Qiskit
- Ex02 Measurement Error Mitigation
- i) 1つ目
- ii) 2つ目
- iii) 3つ目
- iv) 4つ目
- Ex03 Quantum Cryptography
- BB84
- ステップ1
- ステップ2
- ステップ3
- i) Execute step 2 of the BB84 protocol to get your bitstring
- ii) Execute step 3 of the BB84 protocol to extract the key
- iii) Decrypt the message using the extracted key
- iv) Try to decode Alice's message!
- BB84
- Ex04は別記事にします
- 【参考】IBM Quantum Challenge 2019の記事も書いてます
まずはIBM Quantum Challengeの概要
IBM Quantum Experienceの4周年を記念して2020年5月4日~8日の4日間でハッカソンが開催されていました。
↓ハッカソンページ(終了したので、閉じられています)
quantum-computing.ibm.com
↓ハッカソン結果報告
www.ibm.com
結果報告によると、45カ国から1745人の参加者が集まり、IBM Cloud上で1日あたり10億の回路が実行されていたみたいです。(スゴイ!)
超高密度符号化と量子テレポーテーション
はじめに
「みんなの量子コンピュータ」を読んでいて、超高密度符号化(superdense coding)と量子テレポーテーションの関係について面白いと思ったので書きたいと思います。
間違いがありましたらコメントお願いします。
- 作者:Chris Bernhardt
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2020/01/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
超高密度符号化と量子テレポーテーションのどちらも概念は似ていて、
- もつれた状態(ベル状態)の2つの量子ビットを用意
- そのうち一つをAlice、もう一つをBobに渡す
- Aliceはある操作(符号化)を行い、情報をBobに送る
- BobはAliceから受け取った情報を復号化することで情報を受信
の流れで情報の送信を行います。
下の画像のように、超高密度符号化は古典情報を量子情報へ符号化することで、効率良く古典情報を送信することができ、
一方、量子テレポーテーションは無限の状態を取りうる量子状態を少ない古典情報で送信することができます。
それぞれ、詳しく見ていきます。
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